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角度の適正化が必要である。常圧仕様のスターリングエンジンの旋回流速は10m/sである。高圧燃焼器は燃焼室の長さも長く減衰も大きいので15m/sを考える。噴孔での流速としては、噴孔の位置にもよるが各運動量の保存則から求めると外周部での旋回速度は約30m/sとなる。
ガス流量134kg/h、ガス温度2124k、ガス密度12.2kg/m3とした時の噴孔の有効面積と流速の関係を表3.2-6に示す。
旋回流付き燃焼室の例を図3.2-5に示す。
2)試験燃焼室の設計製作
設計した第一次燃焼室は高圧燃焼器計画歯(図3.2-2)とこれに付随する一次燃焼室詳細(図3.2-6)O2+CGR噴出口詳細(図3.2-7)に加え外側と内側多孔板(図3.2-8〜図3.2-9)である。これらを適用した組立図を図3.2-10、図3.2-11に示す。なお、ここで示す多孔板の孔径を変えると開口率は、任意に選定可能である。
設計した旋回流付き燃焼室の組立図を次に示す。図3.2-12は、3列5孔の旋回流燃焼室である。図3.2-13は、旋回の効果を確認するため、実用上は問題があるが旋回ガイドを付けたものである。また、図3.2−14は、孔を4列9孔に増加した燃焼室である。また、この噴孔径の選定に当っては、噴孔とヒータとの相対距離、ヒータ管内外熱伝達率の試算からヒータ管壁温度を推定し設計した。模擬ヒータの場合の試験結果を図3.2-15〜図3.2-16に示す。
3)高圧燃焼試験装置の設計製作
(1)燃焼試験装置の系統
燃焼試験装置系統図を図3.2-17に配置配管図を図3.2-18に示す。装置は燃料噴霧系、O2・CGR供給系、燃焼器本体、燃焼排ガス系、N2供給系及びこれらの制御系から構成される。
a.燃料噴霧系
写真2.2-1に示す内容積47?のサイフォン管式構造の灯油タンクにN2ガスボンベから加圧ガスを注入すると、その押込み圧力により灯油は流量計を経て常温のままバーナロヘ供給される。また、バーナ入口には、逆人及び燃焼器内燃焼ガスの逆流を防止するためフレームアレスタ、逆止弁及び緊急遮断弁を設けた。一方、噴霧媒体用O2ガスは写真2.2-2に示す。O2ガードルから所定圧に減圧された後、燃焼用の主系統より分岐しマスプローメータを経て常温のままパーナロヘ供給される。噴霧媒体用のO2ガス供給系統にも灯油系統と同様フームアレスタ、逆止弁及び緊急遮断弁を設けた。
b.O2・CGR供給系
O2・CGR供給系は燃焼用のO2及び燃焼ガス再循環ガスCGRの主成分であるCO2とH2Oの3系統より成り立っている。これらのガスは完全に混合した状態でCGR温度調整器、更にO2・CGR予熱器に入り、所定の温度条件に加熱された後燃焼器内に噴出される。燃焼用のO2ガスはO2ガードルから所定圧に減圧された後、オリフィス流量計を経てガスミキサ内でCO2と混合される。CGRの一部であるCO2は写真3.2-3

 

 

 

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